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11月24日 水月湖の年縞・立命館大学教授中川毅先生による特別授業

 11月24日 水月湖の年縞についての特別授業が行われました。講師には、年縞の研究の第一人者である立命館大学教授・中川毅先生をお招きし、1年連携クラス対象に、「年縞」についてのお話や、その研究に至る研究者としての思いをお話ししていただきました。
 年代測定における世界標準のものさしとして注目を集めている水月湖の年縞ですが、地元の宝について学ぶたいへんよい機会となりました。 さらに、研究者として真摯に学問に向かわれてきた中川先生のお言葉に、大きな刺激を受けました。
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以下は、中川先生の言葉と生徒の皆さんの感想です。

☆「ubiquitous(偏在性)・・・ 普段は気づかないがそれがないと世界が前に進めない。」
・まさか身近にある水月湖が日本のみならず世界での標準時となっているとは思わなかった。約7万年分の物差しが私達の住む町にある、地元の誇りだ。これからもこの環境を大切にしていきたい。
・年縞の中の葉っぱなどの植物などから、その当時の気候や環境が分かり火山灰や黄砂などから噴火が起こった年代や当時の風の向きまでもが分かるという。7万年前、ここで何があったのかを私も知りたい。

☆「いたわり合って努力できる。 他者の息づかいを感じることの大切さ」
・研究に10年、約3億円かけたとの話に驚いた。また大きなことを成し遂げるには多くの人たちを集められるだけの人脈が必要なことを学んだ。私も粘り強く取り組める心を持ちたい。
・「北川さんの示してくれた道をただ進んだだけ」だと、自分がやり遂げたことを自慢しないような態度に驚いた。
・地道にこれまで研究してきた方々をとても丁寧に説明されていた。「それらの先生方がいたからこそ、今の自分の研究への評価がある」、と語る姿がかっこよかった。

☆「何が将来的に意味を持つかわからない。」
・先生の話はとても説得力がありしっかり整理されていた。講義の中でフェルマーの最終定理の話が出てきたが、地質学や数学など様々な学問はつながっているのだと知って、将来理系への道へ進む上でとても参考になった。
・今、将来について自分がどうしたらよいのかよく分からず困っていたので、中川先生の重みのある言葉が心に響いた。感動した。「人生に無駄なことなんかない」、の言葉を信じて、一つずつチャレンジすることで熱中できる何かに出会いたい。
・人生はどういうふうに進むかわからない。何となく進んだ道にも思わぬ出会いがあったりするのかなと思った。
・大学で調べていた、年縞とは全く関係のないことでも後々役に立った、とのお話しが印象に残った。役に立たないとその時思っていることでも、後になって必ず役に立つときが本当にあるんだと驚いた。
・何か大きなことをしようと思うならば英語などの外国語が必要不可欠。中川先生がたくさんの言語を読み書きできることにびっくりした。

☆「人と違う解き方を考えるよろこび」
・一つのことに情熱を持ちがんばること、今の私達にもできることがあるだろう。例えば数学でわからなくても答えをすぐに見て終わるのでなく、自分なりにじっくり考えて調べて答えを出していくことだ。

☆「創造は徹底から生まれる。今、目の前のことを真剣に取り組むしかない」
・「年縞は自分が調べたいことの前準備」と言われていたので驚いた。大変な発見をしたのに、それに続き自分のしたいことを更に研究していく姿勢が、自分の道を真っ直ぐに進んでいる感じがした。
・生きていく上で、何事にも挑戦するということが大切ということが学べた。研究って楽しそうだな。

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